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越智康貴 越智康貴
越智康貴

花と夢 vol.24

越智 康貴

花と夢 vol.24

越智 康貴

この記事では
・うらないでおもてなし『お悩み相談室』vol.3
をお送りします!


うらないでおもてなし『お悩み相談室』vol.3

(ご相談はこちらからご投稿を!)



ご相談者:リーメさん



タイトル:「【お仕事相談】フローリストの活動範囲の広げ方」

———相談内容———

フローリストとして活動している者です。今後は小売だけでなく、花を使った会場装飾や写真撮影などにお仕事を広げていきたいと思っています。越智さんのように、いろんな人やお店とコラボして制作活動ができるフローリストになりたいです。自分は花屋の修行経験がなく、これからどのように仕事の量・幅を増やしていけば良いか模索中です。そこで、越智さんに以下の3点についてお聞きしたいです。/ ①フローリストとして活動領域を増やしていくために意識していたこと(発信内容・展示場所など) ②初対面もしくは親しくない間柄の人に作品展示・企画の提案(営業)をする際に気をつけていること ③越智さんにとって師匠やロールモデルとなる存在はいるのか / 少し多くてすみません。よろしくお願いします!

———回答———

 ご相談ありがとうございます! どちらかというと僕自身の話を、という感じなので、うらないは後半にして、前半は単純に質問に答えていこうと思います! 全体的に不真面目な感じに読めてくるかもしれないのですが真面目に書いています……!


①フローリストとして活動領域を増やしていくために意識していたこと(発信内容・展示場所など)

——ディリジェンスパーラーという花屋を始めた当時、本当に仕事が無くて(22歳で、知り合いらしい知り合いも少なかったので、当然ですよね)、どんなサービスを作ったらいいんだろう……、とほとんど途方に暮れていました。

 それから、VACANTというスペースで植木の卸を始めたり、スパイラルや伊勢丹新宿店などでポップアップを開催したり(トラックを用意することが出来ず、ワゴンを原宿から新宿まで歩いて運ぶも、もちろん閑古鳥物語)、恵比寿にあるリキッドルームにKATAというギャラリーがオープンした時に展示をさせてもらったり(なんと数日間で入場者数3名のみで閑古鳥すら鳴かなかったり)していました。
 どうやって暮らしていたんだろう、という感じでした(両親とも亡くなっているし、後ろ盾は無し)。

 それから、本当に少しずつなのですが「なんだか変わった若者がいる」と、大人たちに声をかけてもらって、一緒に制作する機会を設けてもらうことが増えていきました。友達の輪、的なものなのか、それで見かけてくださった方からお声がけいただいたりで、ドラマティックな感じではなく、誇張ではなくかなり少しずつ、という様子でした。

 発信内容、展示場所に関して言えば、発信したい内容や展示したいものがあれば、それに適したものはなんだろう? と考えるしかないと思います。
 それに、みんな持っているものが違うし、確実な正攻法などが本当に存在するのならば皆が皆うまくいっているとも思います。

 僕は"何かを作ったから/見せたから何かになった"ということは少なかったと思っています。
 けれど"どんどん人にものを見せる"ということはしていました。それから、"臆せずにやる"ということも……。 
 表参道ヒルズから「出店しませんか?」とお声がけいただいた時も、正直、自分に可能なことなのか疑問でしたが、会社を作り、出店のためのコンペティションに参加しました。飛び込む! ということですね。
 また、マテリアルとして花が身近にあって、それを遠くへ飛ばすために文章や写真が必要で、たくさん勉強もしました。今も、ほとんど毎日、仕事して、家に帰って何か作るか、資料を読むか、という日々です(これが楽なんだと思います)。
 けれど、それらも別に正解とは思えないのです。

 いつも、何かをやる方が解決に向かうと思ってしまうのですが、実際には、何もやらないということが解決に向かう場合があると知っているからです。たゆたうということですね。僕は、すごく苦手です。
 僕自身は、色んな方法を試しながら様々な見せ方や愉しみ方で、これからもやっていくんだろうな、と思っています(この『お悩み相談室』も、その一環ですね!)。

 うらないの世界で、の話ですが、僕個人の資質としては、"目に見えないものを扱うことと、手に触れられることを扱うことをどちらもやる"ということや、"対極にあるものを行ったり来たり取り組む"ということが強く出ています。花と文章と写真を通して、それらに取り組んでいる、という感じです(目に見える/見えないものとして、花は最高だからです。文章と写真も)。
 あくまでも、うらないの世界で、の話ですが!

「こいつ、的を射ることもせんで!」と思いましたか。


②初対面もしくは親しくない間柄の人に作品展示・企画の提案(営業)をする際に気をつけていること

——僕は、作品らしい作品を作ることがありませんでした。ほとんどがディリジェンスパーラーとして承るクライアントワークです(愉しい)。
 今まで個人として作品を作ったのは、KATAで展示をした『One-way mirror garden』というものだけでした。小さなボックスにライトをかざして覗くと永遠に続くコスモス畑が見える、というものです(最小で最大の庭が作ってみたかった)。
 作品ではなく、イベントはいくつか開催したことがあります(Gallery ROCKETや、京都のカフェ工船など)。これらも、お声がけいただいたものなので、営業というものは全く経験がありません。

 営業するとして、僕だったら、花に関してはiPhoneなどで写真を見せて「こういうもの作ってて」と言うのはNGだな、と思っています。デバイス上で見る写真用として作られたり撮られたものを見せているなら構わないのですが。 

『One-way mirror garden』

 少し(かなり?)視点が違うかもしれないですが、基本的に何かを作っても、別に誰も見たくないだろうな、という感覚があります。
 作るべきものではなく、何者かになりたいから何かを作っているように見えてしまっている人の制作物を見ることが苦手だからかもしれません(同時に、そうだよね、居場所が欲しいよね、と思ったりもします((自分と並列に))。
 僕自身は、自分にとっての面白いポイントみたいなものがあり、それをビンに詰めて海に投げている、という感覚で、流し流されています。

 前提として、発信内容や営業方法の前に、人に見せたいものがあれば、ですが。

「こいつ、また的外れな!」と思いましたか。


③越智さんにとって師匠やロールモデルとなる存在はいるのか
——美術や、その他のクリエイション的なものはたくさん目に入れるようにしているのですが、花の制作物に関しては、ほとんど全く見ません。すぐに影響を受けてしまうので、怖いからです。
 花そのものは、すごくよく見ています(見ても見ても、何も見えてない気がする)。

 師匠的なことではないのですが、いつでも"お客様が答えを持っている"と思っていて、今のディリジェンスパーラーも、ほとんどお客様によって作られたものなのではないかな? と、よく思います。

「こいつ、的というものを知らない……?」と思いましたか。


 さて、リーメさんのホロスコープの話をします(うらないでおもてなし、です)。
 少ない情報からなので、あまりシリアスに受け止めすぎず、薄目で見ていただいて心に残ったものだけをうらないとして受け取ってもらえたら幸いです(リーメさん以外の方にも!)。

 まず、実感として伝えられなかったもの、伝えきれなかったものを、別のかたちで伝える、という感じがあります。ひとつのやり方にこだわりすぎない、ということですね。曖昧なもの、目に見えないものを人に伝えるということも面白いかもしれません。
 また、経済的なものに対してバランスを取り過ぎようとして、同じ状態にまた戻る、という感じもあります。これがご自身のジレンマ的に繰り返されるようだったら、何があったら/何が起きたら安心か、ということを考えて、それとは違った選択をしてみるのも良いかもしれません。選択を変えると世界線が変わる、という感覚です。

 7月末頃から、特に寄せていただいたご相談内容のようなことが「うまくまとまらないなぁ/伝わらないなぁ」と思っていたら、ちょうど明日(10/5)から軽快な運びになると思います(特に10/21まで)。キャリア的なものは、突然飛躍する時期ではないかもしれないのですが、来年の1月以降には、新しい考え方や遠くにあるもの(海外とか、思想でも)と結びつきが生まれるかもしれません(今年の3-6月頃に、その兆候があった場合、本格化されると思います)。

「これが的か〜」と思いましたか。

 真剣に悩みながら書いたのですが、全体的にズレていますね。ささやかながら参考になればと思います。


自分の写真を使い果たしそう

お読みいただきありがとうございます。
少しずつ更新します。

越智

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