ざっくりこんにちは。越智康貴です。
この記事は
1.なんで占い?
2.牡羊座について
3.勝手にギリシャ神話『金色の牡羊』
4.日記
の4本立てでお送りします。『金色の牡羊』は、まぁまぁかわいい話なので、ここだけ読んでも面白いかもしれません。
この回は特に占いづいていますが、この連載自体は花、占い、日記、美術などを混ぜてお届けする予定です(今週の占いとかできたらいいな……)。数回の配信は全編どなたでも、様子を見て少しずつ登録していただいた方のみの部分も増やしていこうと思います。
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なんで占い?
初めは"未来を盗み見る"ことに興味が湧きました(ズルい性格が……)。しかし、知れば知るほどに、未来よりも現在にピントを合わせたくなるように。
占星学では、その人が世界と出会った瞬間の空をホロスコープ(時間の指針と言う意味の天空の地図です)という形で写し取ります。そこに立ち現れたインスピレーションに言葉をつけ、手に取りやすくして並べ、見つめなおすことができます。鏡に映った自分を見つめることに似て、足りないものや満ちているもの、単純な喜びや苦しみのアンテナについてまでも、輪郭が浮かんでくるように思えます。もちろん、人との関わり方についても。
けれど、占い全般に言えると思うのですが、"占いの世界だけ"に生きることは不可能で、あくまでも"実質的な生活"と共にあり、ただただ"方向性を示唆してくれる"という印象です。
持って生まれたものだ、と言いながら"あくまでも衝動の方向性"だと思っている、という意味です。子供の頃にはどうしてもコントロールができなかった個人的な悲しさが、大人になったら共感という形で他人への優しさとして作用するようになった人も珍しくないと思います(衝動自体は同源でも、使い方が変わった、というか……)。占星学は、自分を見つめ直すことで、例えばより一層優しくなれるんじゃないかという、ある種のウェルネスだと思っています。サウナみたいなカジュアルさで流行ったらいいな。
つい最近の自分のことで言えば「手に入れたものを失いたくないという不安」が常にあり、自覚した上で「手放すことで新しい安心を手にする」という考えを受け入れられるようになれば、より良くなるという象徴が出ていました。もちろん、それを予感したからといって、すぐに実行できるわけではないのですが……。
占星学そのものも、語弊を恐れずに言えば、随分と抽象的で終わりのないものです。自身の成長だって"ここまでやったから終わり"という区切りは無いものだと思っています。それに、やっぱり個人というよりも、どこまでいっても人との関わりの中で発見できるものがあり、そこにまた新たな苦しみが(もちろん喜びも!)伴うものだと思います。
ここまで書いて、ハッとするのが、占いに関して書いていると言い知れぬ"全能感"が湧き上がってきて偉そうになってしまうこと。すごく気をつけているのですが、つい偉そうに(文章だと余計に難しいのですが!)。
というわけで、10天体(役者)、12星座(役柄)、余裕があればハウス(舞台装置)、さらに余裕があればアスペクト(どう演じ合うか)、を僕自身の復習がてら、少しずつ載せていこうかと思います。文字数的に、色々すっ飛ばしてしまうのですが、ご愛嬌ということで許されたいです。
雑誌などの12星座占いで見るように「私にはこの星座関係ないや〜」と思わずに、もし余力があれば『ホロスコープ 無料』で検索して出てくるサイトで、ご自身の太陽以外の惑星が、どこの星座にあるかを調べていただけると、さらに楽しくなると思います(月星座、水星星座など、10天体分の星座がわかります!)。また、惑星の入っていない星座も影響があります。
牡羊座について
牡羊座は、春分の日からはじまる黄道十二宮の1番目の星座です。春のよろこびを知らせてくれる星座!
それから、12星座は人が生まれてから人生を閉じるまでにも準えられていて、牡羊座は"世界に勢いよく飛び出してきた!"というイメージもあります。
キーワードは"Activity"。生命力に溢れ、勇敢で実行力があり、大胆。負けず嫌いでダイナミックです(反対に、独善的、短気、無愛想、自己中心的という言葉も)。そして、出来事の本質をパッとつかむ「うまく説明できないけれど、これはこういうもの」という直観のある人が多いと思います。
パイオニア的行動力を備えながらも、個人主義的になり、未来や可能性にばかりに目を向けて、 現実の手触りを蔑ろにしてしまうことなんかもあるかもしれません。
太陽以外の天体が牡羊座にある場合は、天体に即した分野で上記のキーワードが見え隠れするかと思います。
『花と夢 vol.1』でも書いたのですが、太陽星座(みんなが知っている自分の星座)が位置している場所は"性格を表している"のではなくて「潜在意識の中にある自分になる為に、自分自身を表現したいという衝動の方向性」だと思っています(そして太陽以外の天体も大きく影響するので、ぜひ『ホロスコープ 無料』で検索して、ご自身の天空の地図を!)。この衝動と自身とのバランスが成熟していくと、より心地良くなるのではないかな? と考えています(特に、太陽(自我)、月(情緒)、水星(情報)、金星(喜び)、火星(闘争心)の5天体は、自覚しやすいご自身との結びつきがあるとされています)。簡易的な隠喩ですが、天体についてはまた詳しく書きたいな、と思っています。
やっぱり偉そうな感じになってしまう……。書ける内容も無限にありすぎて、適量が難しい。少しずつ上手くなれたらいいな、と思います。
『金色の牡羊』
オルコメノスという都市国家がありました。国王の子である、兄のプリクソスと妹のヘレーという兄妹は、そこで仲良く暮らしていました——実の母とは別れ、まま母と。
よくあるおとぎ話のように、まま母にとって、プリクソスとヘレーは邪魔で仕方ありませんでした。まま母は、自分で産んだ子供が何よりも大事でしたから。
ある日のこと。まま母は農民を騙して、種麦を火であぶらせました。すると穀物が芽を出さなくなり(当然ですが!)、この年、国民は飢えることになってしまいました……。
突然の不作に国王は困り、神様の意見を聞くために使者を送り出すことにしました。そう、まま母の思うがままです!
もちろん、まま母は「待ってました!」と言わんばかりに、使者を買収し、こう言わせました。
「プリクソスを最高神であるゼウスの生贄にしなければならない!」
国王は苦しみながらも、神様の意見(嘘ですが!)を信じました。プリクソスを生贄にすることに決め、儀式のためにへレーと共に山へと連れて行きました。プリクソスにもヘレーにも、どうすることもできませんでした——しかしそのとき、これを知った実の母が、金色の牡羊を使いに出して、二人を助けようとしたのです!
金色の牡羊は目にも止まらぬ速さで、二人を背に乗せて空へと高く駆け出しました。そして遠く遠くへと飛び続けました。勇敢な金色の牡羊!
まま母の呆気に取られた顔が浮かびます(いい気味です)。
儀式を逃れ、生き延びた二人。しかし、ほっとしたのも束の間でした。海の上を飛んでいるとき、ヘレーは不意に下を覗いてしまい、あまりの高さに目がくらんで金色の牡羊から落ちてしまいました。
突然のことで、プリクソスが手を差し伸べても、もう間に合いませんでした……。
ヘレーは、そのまま海の底へと沈んでしまい、二度と浮かんでくることはありませんでした。あっという間の出来事で、プリクソスにも、金色の牡羊にも、どうすることもできなかったのです。
金色の牡羊は、プリクソスを励ましながら走り続けました。海に沈んでしまったヘレーを思い、後を振り返りながら……。勇敢で優しい、金色の牡羊です。
——このときの姿を天空にかかげたものが、牡羊座となりました。
それから、プリクソスは無事に、コルキスという国まで逃げることができました。そこでの話は、またどこかで。
日記
特に今年に入ってから、これといった理由もなく元気が出てきた。仕事を頑張ったり、絵を描いたり、猫を撫でたり、人と会ったり、文章を書いたり、展覧会を観に行ったり、去年末よりもアクティブに過ごした。
猫を撫でること以外は、心身ともに健康じゃないと難しくて(もちろん仕事にはしっかり取り組むけれど!)、食事ひとつでも楽しめなくなってしまう。正直、去年は一年を通して混沌としていて、終わりの方にはバテ気味というか「もうやめてぇ」と、うなだれそうになっていた。
いつも不思議に思う。元日って必ず晴れていて、しかも雲ひとつないような空で、街は静謐な空気に満ちていて……。一年のはじまりということもそうだし、空気そのものも自分をリセットしてくれる感覚に包まれる。特に日本の"祝う"行為が好きで、内側から"わぁ"っと気持ちが溢れてきて、意味もなくワクついてしまう。しかも無駄に、このワクつきを人とシェアしたくなってしまう。
この連載は、本当に自由。ただ、無料のものと有料のものを設定しなければならず、作品をお返しする以外にはどういう分け方が必要なんだろう? と考えているけれど、なかなか難しい。本心では、なんでも無料にしたいんだけれど……。いま、素晴らしいコンテンツが世の中に溢れていて、無料で楽しめるものもたくさんあって(YouTubeとかすごい。ちなみにエミリンチャンネルが好きで、よく観ています)、どうしたら楽しんでもらえるかなぁ、ということを考える日々。かわいくて、おもしろくて、自分でも読みたくなるようなものを……。
お読みいただき、ありがとうございます。少しずつ更新していきます。
越智
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