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越智康貴 越智康貴
越智康貴

花と夢 vol.1

越智 康貴

花と夢 vol.1

越智 康貴

この記事は
1.自己紹介
2.BHIVEで制作するもの
3.占いについて
の3本立てでお送りします。占いについてだけをお読みいただいても面白いかもしれません。



1.自己紹介

 越智 康貴(オチ ヤスタカ)です。フローリストです。花と文章と写真を主軸に、様々な制作活動をしています。
 仕事外でも個人的な制作をしていて、今年は『うらないでおもてなし』がテーマです(去年は『ホラーBL』)。サウナ感覚で楽しめるライトな占いをお届けしようと考えています。

A.デューラーの星図・北半球(1515年ウィーン)
A.デューラーの星図・北半球/ウィーン 1515年

2.BHIVEで制作するもの

 この『BRUTUS CREATORS HIVE』では、ご応募いただいたアンケートを元に、写真(または絵)と文章を組み合わせた"架空の未来日記"を制作します。『花と夢』というタイトルです。
・"好きな花(思い出に残っている花、嫌いな花)"をひとつ
・それにまつわるエピソードや理由があれば簡単に
・出生地と生年月日(わかる方は出生時間も!)
 を応募フォームから送っていただいた方には、内容に合わせて製作した作品データをお送りします。
 畏れ多くも月額制(550円)で、ご登録いただいた方のみが応募できるシステムです(応募する為の別途費用はありません。有料配信では制作過程や占いについて、また、日記や対談なども更新予定)。応募は一度のみ可能で、1-2ヶ月後にデータ送付の予定です。

 例として自分が送る場合を書いてみます。

 好きな花『ポピー』、理由『なんとなく』、出生地と生年月日『埼玉県所沢市 1989年2月12日(時間不明)』

 すると、こういったものが返ってきます。撮り下ろし、書き下ろしです(最終的なデザインは、まだ未定ですが、下記の"占いについて"を読んで「へぇ、自分のも欲しいな」と思った方は今後の更新を気にかけていただけると嬉しいです)。

『花と夢』アンケートへの返信

3.占いについて

 
 花屋なので、太陽と植物の関係に興味を持ったことがきっかけでした。例えば春分が来て、太陽がチカラを持つと、花々が一斉に咲き出します。月は約29.5日で欠けたり満ちたりしながら、潮のみちひきを起こしています。どちらも体感しづらいけれど、確かにそこにあると思えます。じゃあ、水星、金星、木星などの惑星はどうだろう? と思って、占星学へと興味がすべりました。

 自分は出生時間が不明なので輪郭が曖昧なのですが、まず自分自身の占いについて載せてみようと思います。ここから少し要素を取り出して、制作をします。
 下記の文章は文字数の関係と、説明しすぎると意味不明になるのとで、かなり割愛しています。それに他人の占いほど読んでいてつまらないものは無いかもしれないので。

「ホロスコープは人生についての隠喩」と書いたミラン・クンデラの『不滅』より、好きな一文。
"あなたの人生は、いつも同じ資材、同じ煉瓦、同じ問題で建造されつづけるだろうし、あなたが最初のうち「新しい人生」だと思うかもしれないものも、まもなく既存の体験の単なる変奏と見えるようになるだろう。"

 怖い。と思い、資材を見つめてみることに。

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 地球から空を見上げて、太陽が進んでいく帯状の道(黄道)を、12個に分けました。もともと春が来たことを知らせる位置にあった牡羊座から始まって、魚座までの黄道十二宮を一年かけて太陽が回ります。

黄道十二宮/トロア 1496年


 僕が生まれた時に、太陽は水瓶座の位置にありました。太陽の他にも月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星、合わせて10個の惑星(太陽と月も惑星呼ばわり)が12星座の位置に散らばっています——そして月星座、水星星座、のように、それぞれの星座があります。

 惑星は役者で、星座は役柄、ハウス(星座とは別の12個の部屋)は舞台装置、星同士の角度は”どう演じ合うか”を表しています。ハウスも出生時間不明だと読めないので、自分の場合は"どんな舞台か"が解りません。

空に輝く星座と星占いの星座は別モノ

 太陽星座が象徴するものは、生き方の骨組みのようなものです。個人的な解釈ですが、太陽星座が持つキーワードは“性格占い“ではなくて「潜在意識の中にある自分になる為に、自分自身を表現したいという衝動の方向性」だと思っています。
 太陽以外に、喜びや愛を扱う金星も水瓶座に位置していました。

 水瓶座は風の星座で、キーワードは"Imagination"です。独立的、発明的、個人主義、芸術、合理性、知性を表しています。社会に公平という名の風を吹かせたい欲求が立ち現れます。

 情緒を司る月、闘志をもたらす火星、人生の慶事や拡大を意味する木星は、安定性や知覚を表す地の星座、牡牛座にありました。独善的な心の狭さや所有した物を手放す恐怖心が垣間見えます。
 情報やコミュニケーションを扱う水星、制限を与える土星は、野心を意味する地の星座、山羊座にありました。社会からの要求に合理的に応える反面、自分の知覚を通したものしか受け入れられない傾向と隣り合わせに。

 10個の星のうち7個が“感覚“の地の星座にあります。"直感"の火の星座には星がありません。より一層、自分の知覚に対するこだわりが強く思えます。

 残念ながら、僕が生まれた瞬間に地平線と黄道の交わる点が、どの星座に位置していたかが解りません(出生時間不明)。この地点は自身と世界が出会う仕組み、つまり”私”という感覚を表しています。

 最後に。僕が生まれた瞬間、月(火星)、金星、冥王星が特定の角度を持っています。これは「なんでこんなことが起きてしまうんだろう」ということに巡り会うことを意味しているんじゃないかな、と思っています。山を登ったら、また登るべき山があった、という場合でも、その課題を投げ出さずに取り組むと代え難い景色が見られることを予感しています。

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 この"人生についての隠喩"となるホロスコープは、過去、現在、未来の星の配置と重ねて、どういう方向にチカラが働いているのか、ということもわかったりわからなかったりするものです(当たる、当たらない、という価値観ではないのですが!)。

 前述の通り、サウナ感覚で楽しんでもらえる形にできたらいいな、と考えています。

服装も占いっぽいそれになりつつある

 少しずつですが、更新していきます。お読みいただき、ありがとうございます。

越智

引用:ミラン・クンデラ、菅野 昭正 「不滅」(集英社、1992年)

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